多種多様な神仏に手を合わせて
境内には、弘法大師を当寺にお連れした船頭をお祀りした船歩大明神をはじめ、願地蔵や延命地蔵、水向地蔵といったお地蔵さまや、正一位稲荷大明神、大聖歓喜天などの神仏をお祀りしています。また、「おもかるさん」はおたずねを導き給えてくださいます。
船歩大明神(せんぶだいみょうじん)
昔、このあたりが海に囲まれた乙津島と呼ばれる島だった頃、弘法大師が着船し、37日間の秘法を尽くして法鏡を龍神に向けたところ、潮が引き、桑畑になったといわれています。その弘法大師を乗せた船の船頭が船歩大明神であるとされ、現在も乙津寺に鎮守の神として祀られています。
大師堂の西
勝軍地蔵尊軸(しょうぐんじぞうそんじく)
勝軍地蔵尊とは地蔵菩薩が武装して軍陣にあらわれたもので、延命・開運・勝利のご利益があるとされます。身に甲胄をつけ、軍馬に跨がった姿の像で、これを念ずれば戦に勝つといわれています。当寺の勝軍地蔵尊は弘法大師の作で、河渡川瀬踏勝軍地蔵尊と称し、中山道絵図には「瀬踏勝軍地蔵」と記されています。戦災を受け、現在は勝軍地蔵尊軸のみが残っています。
宝仏殿
持国天(じこくてん)
持国天は四天王の一尊に数えられ、四方のうち東方の東勝身州を守護するとされていますが、他の南瞻部洲、西牛貨洲、北倶廬洲もかねて守護するため、持国天王と呼ばれます。善を助け、悪を罰し、国家を守り維持するとされています。
真言:おん ぢりたらしゅたら らら はらまだな そわか
宝仏殿
願地蔵(がんじぞう)
願地蔵は、さまざまな願いごとを叶えてくれるお地蔵さまです。
宝仏殿の南
延命地蔵(えんめいじぞう)
延命地蔵は、延命・開運・勝利にご利益があるとされ、特に命が延びるお地蔵さまです。
宝仏殿の南
慈母観音(じぼかんのん)
慈母観音は、正式には慈母観音菩薩で、母が子に対するがごとく、どこまでも深く大きい慈愛の心を表わした観音菩薩像です。温かい慈しみの眼差しで、常に見守ってくださいます。慈母観音、子安観音、子育て観音などとも呼ばれます。
宝仏殿の南
馬頭観世音菩薩(ばとうかんぜのんぼさつ)
観世音菩薩とは、世の中の状態や衆生の声を聞き、その苦しみや悩みを救い、悪事災難を除くことができる仏さまです。観世音菩薩の中には、この馬頭観音のように忿怒形で火炎を燃やす、厳しいお顔の観音様も存在します。
真言:おん あみりと どはんば うん はった そわか
宝仏殿の南
歓喜天(かんぎてん)
正式には大聖歓喜天で、聖天さまとも呼ばれます。象の頭の形をした富と智慧の神で、その姿に人気があります。富貴、子孫繁栄、厄除けの神としても信仰される、日本では珍しい像です。
縁日:毎月16日
真言:おん きりく ぎゃく うん そわか
宝仏殿の南
宝生如来 融通尊(ほうしょうにょらい ゆうずうそん)
宝生如来は融通尊とも称し、願い事を融通(仏語:異なる別々のものが融け合って一体となる)信仰の仏様です。縁結び、良縁、開運等々を祈願する仏様です。
縁日:毎月1日、11日、21日
真言:おん あらたんのう さんばんば たらく
宝仏殿の南
水向地蔵(みずむけじぞう)
祖霊や亡くなった方への冥福を祈り、供養を行なうもので、水を注ぐことから水向地蔵と呼ばれています。参拝者がお地蔵さまに水を注ぎ、先祖や水子など、各種供養の精霊に対して冥福する仏さまとして信仰されています。
宝仏殿の南
地蔵菩薩(じぞうぼさつ)
一番身近な仏さまである地蔵菩薩は、慈悲の心でこの世のすべての命あるものを、育み救ってゆこうとする力をもった菩薩です。
縁日:24日
真言:おん かかか びさんまえい そわか
各所
正一位稲荷大明神(しょういちいいなりだいみょうじん)(稲荷神)
日本で信仰されてきた神で、正一位とは神階における位階の最高位にあたります。お稲荷さま、お稲荷さんの名で親しまれています。京都の東寺建造の際に秦氏が稲荷山から木材を提供したことで、稲荷神は東寺の守護神とみなされるようになりました。また、「二十二社本縁」には、弘法大師が稲荷神と直接交渉して守護神になってもらったとも書かれています。稲荷神は農業の神であり、五穀豊穰・商売繁盛・交通安全などのご利益があるとされています。
大師堂の西
おもかるさん
いくつかの「おもかるさん」の石の中から選んだ石を持ってみます。そして、石を置いて、結婚や受験などの悩みや心配事について石に尋ね、もう一度同じ石を持ちます。石が軽く、すっと持ち上がった場合は、その悩みや心配事は良い方向に進みます。石が重い、または持てない場合は、良くない方向に進みます。「なんでもお答えしてくれる、おもかるさん不思議なり」。
大師堂の南
如意輪観音(にょいりんかんのん)
如意輪観音像は、すべての願いを叶えるという如意宝珠と、仏の説法が輪のように転がるたとえを表す法輪を持っています。つまり、思いのままに説法をし、衆生のあらゆる願い事を叶えてくださる観音様です。
真言:おん はんどま しんだまに じんばら うん
宝仏殿
名称 | 乙津寺 (通称:鏡島弘法) |
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所在地 | 〒501-0124 岐阜県岐阜市鏡島中2丁目8番1号 西岐阜駅から車で約5分 岐阜バス「鏡島弘法前」バス停から徒歩5分 |
駐車場 | 無料駐車場80台あり |
寺務所受付時間 | 9:00~12:00 (毎月21日、1月1〜3日は9:00〜17:00) |
電話番号 | 058-252-2062 |